
安心できるチョコレートってどんなもの?
そんな疑問にお答えします。
世界中で愛されるスイーツの一つであり、日本でも定番おやつのチョコレート。
バレンタインやホワイトデーなどのギフトシーズンになると、百貨店・スーパー・コンビニにまで多くの種類が並びます。
しかし市販のチョコレートのなかには、乳化剤などの添加物や、白砂糖、植物油脂など気になる原料が使われているものも多いです。
また、トレーサビリティの確保や生産環境の改善を目指す「フェアトレード」も、チョコレート選びにおいて重要なキーワードです。
そこでこの記事では、チョコレートが抱える問題点と、おすすめの無添加チョコレートを紹介します。
これを理解すれば、人と環境に配慮した美味しいチョコレートを選ぶコツやその種類がわかります。
※チョコレート以外の無添加お菓子一覧はこちら。


チョコレートの製造方法と問題点


チョコレートは、カカオの実を収穫してなかを割り、「カカオ豆」を取り出す作業からはじまります。
取り出された「カカオ豆」は現地で“発酵→乾燥”の工程をたどり、乾燥が終わった豆は日本など世界の国々へ輸出されていきます。


このカカオ豆がさらに「チョコレート」になるには、以下のような工程をたどります。
- カカオ豆をロースト(焙煎)する
- 外皮や胚芽を取り除いて砕く→カカオニブ
- すりつぶしてペースト状にする(油分がでてくる)→これを固めたものがカカオマス
- 砂糖や粉乳などで味付け
- 温度調節や冷却などを行い、固める
カカオニブやカカオマスは、製菓材料やスーパーフードとして販売されることはありますが、そのままでは苦味が強く、食べにくいです。
そこで「ダークチョコレート」には砂糖やカカオバター、「ミルクチョコレート」には粉乳などが加えられ、美味しいチョコレートとして販売されるのが一般的。
しかし市販の安いチョコレートのなかには、これ以外にも乳化剤などの添加物や、植物油脂などの注意すべき原料が加えられているものがあります。
食品添加物(乳化剤・香料など)


チョコレートによく使われる添加物が「乳化剤」。なかでも大豆由来のレシチン という物質です。
この添加物は、マーガリンやアイスクリームなど様々な食品に利用され、水と油など本来は混ざらないものもすばやく均一に乳化させる作用があります。
しかし、これは原料の大豆が遺伝子組み換えの可能性が高いという指摘があるため過剰摂取はさけたいところです。


また市販のチョコレート菓子には、それ以外にも一括表示が可能な香料、カラフルな子供向けのチョコによくみられる着色料、
ツヤを出すための光沢材など多くの添加物が使われることがあり、注意が必要です。
植物油脂


チョコレート製品の中には、高価なカカオバターの代用として「植物油脂」が使われるものがあります。
植物油脂は、口どけをなめらかにする役割もあるため、好ましい食感を提供する上で一定の役割を果たしているのは事実です。
しかし「植物油脂」とだけ表記されてなんの油か分からないものは、海外からの輸入油である可能性が高く、
トランス脂肪酸が多く含まれていたり、遺伝子組換え作物から抽出されたオイルであることが少なくありません。
「カカオニブ」や「カカオマス」とは?


無糖や無添加のチョコレートをお探しなら、カカオニブやカカオマスという選択肢もあり。
これらはチョコレートの製造過程でつくられるもので、近年ではスーパーフードとしても注目が集まっています。
「カカオニブ」は、カカオ豆を砕いたフレーク状のもので、甘みがなく苦味が強いため、
シリアスやヨーグルトのトッピング、お菓子づくりで食感や風味をプラスするために使うのにもおすすめです。


製菓材料や業務用としても売られる「カカオマス」は、カカオニブをすり潰しペースト状にしたのを冷却し固めたもの。
つまりカカオ100%のダークチョコレートと中身は同じですが、業務用など大きめサイズで販売されていたり、小さい粒状として売られていることが多く、
安全なチョコレートが食べたいけどコスパが気になる方や、ご自宅用に常備しておきたい方におすすめです。


フェアトレード(公正な取引)とは?


チョコレートの原料であるカカオの実は、収穫したあと中を割って豆を取り出します。
これを「発酵→乾燥」させたものが、カカオ豆として日本など世界中へ輸出されますが、
実は一部のカカオ農家の労働条件は劣悪なもので、児童労働や低賃金 の問題をかかえています。
こういった問題に対処しているのが、フェアトレードジャパンや、世界フェアトレード機関(WFTO)などの動きです。
公正な貿易条件の下で生産されたカカオを使用したチョコレートには「認証マーク」が付与されていて、
私たちは品質だけでなく、倫理的な観点からも製品を選択することが可能です。


しかし、フェアトレード認証を得るためにはコストと時間がかかり、小規模な農家にとっては負担になることがあります。
そこで、あえて認証を受けずに営業している農園も多く存在します。
そのためフェアトレード認証は選択するひとつの基準として、認証マークがなくても農家さんの顔や流通経路がわかる種類を選ぶのがおすすめです。
本来チョコレートは、時間と手間のかかる高級品。低価格で購入できるチョコレートは、安く仕入れたカカオ豆が使われているかもしれません。
無添加チョコレートおすすめ12選!


原材料がシンプルな、おすすめ無添加チョコレートを紹介します。
植物油脂や白砂糖不使用で、低添加・無添加であること。さらに、フェアトレードな環境で取引されているものを中心に厳選しています。



詳しく解説していきます。
【ダーデン】有機チョコレート
フランスの老舗チョコレートブランド・ダーデン社のチョコレートは、オーガニック100%の原料にこだわったチョコレートを販売しています。
フェアトレード(WFTO)・オーガニック(ECOCERT)・グルテンフリー( AFDIAG ) 等の認証を取得し、人や環境にも配慮。
定番人気の『板チョコ』シリーズは、有機アガベシュガーを使用したダークチョコレートや、ミルク、ホワイト、ストロベリーなどバリエーションも豊富です。
また、ミントやアーモンドミルクなど楽しい魅力の『チョコっと』シリーズは、スティック型で仕事の合間や持ち歩きにも便利です。
有機カカオマス、有機アガベパウダー、有機カカオバター、有機バニラパウダー



上品な甘みの有機アガベシュガーを使用!




【ViVANI】オーガニックチョコレート
ドイツの人気メーカーViVANIでは、レインフォレスト・アライアンス認証 を取得した、人と環境に配慮したオーガニック・チョコレートを販売しています。
カリカリのカカオニブ入りのカカオ100%のダークチョコレートや、
砂糖の代わりにココナッツシュガーを使用したカカオ75%チョコレート、塩チョコシリーズなどバリエーションも豊富です。
有機カカオマス(ドミニカ共和国・ペルー産)、有機カカオバター・カカオニブ(ドミニカ共和国・ペルー・タンザニア・スペイン・オランダ産)



包装には再生可能な天然フィルムや鉱物油を含まないインクが使用されています。




【VANVLiET】クーベルチュール・チョコレート
VANVLiETのクーベルチュールは、スイス産の有機原料を使用した、無添加チョコレートです。
すべてが白砂糖不使用、添加物不使用、遺伝子組換え食品不使用。
クーベルチュールとは、フランス語で「カバー(覆い)」という意味で、一般的にケーキや製菓用の仕上げなどに使われるカカオバターの含有量の高いチョコレートです。
お菓子作りの材料にはもちろん、そのままおやつとしても美味しくお召し上がりいただけます。
有機カカオマス・有機粗糖・有機カカオバター・有機カカオパウダー・有機バニラパウダー



ダーク・ミルク・ホワイト・ヴィーガンミルクの4種類!






【第3世界ショップ】フェアトレードチョコレート
第3世界ショップのフェアトレードチョコレートは、オーガニック原料を使用した、添加物・植物油脂・白砂糖不使用の板チョコレート。
ココアバターの含有量が高く、口溶けのなめらかなチョコレートです。
ビターチョコやミルクチョコなどの定番シリーズから、へーゼルナッツやオレンジの入った食感も楽しめるタイプ、季節限定の可愛いパッケージまで、バリエーションも豊富です。
有機カカオマス、有機粗糖、有機ココアバター、有機黒糖、有機バニラ、(一部に乳成分を含む )



季節限定の種類はギフトにもおすすめ♡






【People Tree】オーガニック板チョコレート
パッケージも可愛いピープルツリーは、フェアトレード&オーガニックのチョコレート。
すべてにオーガニック原料を使用し、黒糖や粗糖、ココアバターによって、まろやかな甘みが広がります。
ちょっとしたギフトにもおすすめの、無添加・低添加チョコレートです。
黒糖、ココアバター、全粉乳、カカオマス、粉状ヘーゼルナッツ



ほとんどの種類が「秋冬限定」となっています♪




【ローチョコレートカンパニー】オーガニック・ローチョコレート
イギリス生まれのローチョコレートカンパニーのローチョコレートは、すべてにオーガニック原料を使用、48℃以下の低温加工されたチョコレートです。
カカオの栄養たっぷりのヘルシーチョコは、添加物なし・乳製品なし・グルテンフリーで時間をかけて作られています。
味は、カフェモカ・ミルク・ペルビアン72・ヴァノフィー(バニラキャラメル味)の4種類です。
有機カカオニブ、有機ココナッツシュガー、有機ココアバター



すべてが乳製品フリー。
【Loving Earth】ハートのローチョコレート
ラビングアースは、フェアトレード&オーガニック製品を扱う、オーストラリアのチョコレートブランド。
ハート型のローチョコレートはギフトシーズンにも人気があり、ダーク・ココナッツ・塩キャラメル・ミントなど味のバリエーションも豊富です。
すべてに有機原料を使用し、乳製品・砂糖は不使用。包装紙には、再生可能な植物資源でできたフィルムを使用している、環境にも配慮した製品です。
有機カカオバター、有機カカオビーンズ、有機ココナッツネクター、有機ココナッツ、有機カシュー、有機ヘーゼルナッツ、有機アーモンド



ナッツの歯ごたえとココナッツネクターのまろやかな甘み♪
【レインフォレストハーブ】有機チョコチップ・板チョコレート
レインフォレストハーブでは、有機カカオを使用した様々なタイプのチョコレートを販売しています。
小粒サイズのチョコレートチップは、『ダークチョコレートチップ・カカオ100%』と、
ココナッツシュガーやココアバターを配合した『ダークチョコレートチップ・カカオ70%』の2種類。
さらに、アガベシュガーを使用したカカオ70%の板チョコレートは、1袋に3枚(300g)入ったお得パックです。
有機カカオマス



おやつにも、製菓材料としてもおすすめです。






【レインフォレストハーブ】RAWカカオニブ・カカオニブココナッツガー味
レインフォレストハーブの『有機ローカカオニブ』は、ペルーの有機農園で育てたカカオ豆を使用した、非焙煎のカオニブです。
ローストせずに50℃前後の低温でじっくり脱水・殺菌さているので、カカオの風味はそのままに、栄養素をなるべく失うことなく作られています。
『有機カカオニブ・ココナッツシュガー味』は、有機カカオニブをココナッツシュガーで覆ったチョコレート。
苦味の強いカカオニブに甘みをプラスすることで、そのままでも美味しくお召し上がりいただけます。
有機カカオ豆



ヨーグルトやアイス、お菓子づくりのトッピングとしてもおすすめです。




【GEPA】オーガニックチョコレート
ドイツで生まれのゲパ社は、フェアトレードに積極的に取り組むブランドのひとつ。
すべてにオーガニック原料を使用した『板チョコレート』は、定番のダークチョコからホワイト、ヘーゼルナッツ、アーモンドミルクなど、
大人も楽しめるフレーバーが満載で、プレゼントにもおすすめです。
有機カカオマス、有機ココアバター、有機黒砂糖



希少なカカオのみを使用した、香り高いチョコレート!




【Chocolate Sole】オーガニック板チョコレート
チョコレートソールは、1946年スペインで創業された老舗チョコレートメーカー。
毎年、秋冬限定で発売される板チョコレートは、オーガニック・グルテンフリー・フェアトレード認証を取得している人気商品です。
とくにダークチョコレートは種類が豊富で、カカオ100%はもちろん、お好きな甘さや、様々なフレーバーがお選びいただけます。
※一部の種類に「有機砂糖」が含まれている種類があります(シーソルト味、アーモンド味など)。
有機カカオマス(一部に乳成分を含む)




【シェフズチョイス】オーガニックローカカオニブ
オーストラリアの食品メーカーが製造するシェフズチョイスのオーガニックローカカオニブは、
有機カカオ豆 100%で作られた、無添加 & 非焙煎のロー・カカオニブです。
スーパーフードとしても注目が高される「カカオニブ」は、そのままでもヨーグルトやサラダなどのトッピングとしてもおすすめ。
ヴィーガン・グルテンフリー・NonGMO(非遺伝子組み換え)・衛生品質認証HACCP・BRC等の認証を取得しています。



手作りお菓子に混ぜて、サクサク感と風味をプラスするのも◎
有機カカオ豆(ペルー産)





